むずむず足症候群とは?夜になると足がムズムズする原因を神経内科専門医が解説

脳と神経の相談室

夜になると足がムズムズして眠れないことはありませんか?

  • 足がムズムズする
  • 足がほてる
  • 足が熱く感じる
  • 足がしびれる
  • じっとしていると気持ち悪くなる
  • 足を動かしたくなる

このような症状がある場合、「むずむず足症候群(レストレスレッグス症候群)」かもしれません。

むずむず足症候群は決して珍しい病気ではなく、治療によって改善が期待できます。

この記事では、むずむず足症候群の症状や原因、治療法について神経内科専門医がわかりやすく解説します。


むずむず足症候群とは?

むずむず足症候群(レストレスレッグス症候群)は、主に夕方から夜にかけて足に不快な感覚が現れ、足を動かしたくなる病気です。

特徴として、

  • じっとしていると悪化する
  • 横になると悪化する
  • 足を動かすと楽になる
  • 夜や夕方に悪化する

という傾向があります。

日中はそれほど気にならなくても、夜になると症状が強くなり、寝つきが悪くなったり途中で目が覚めたりすることがあります。


どんな症状が出るの?

「むずむず足症候群」という名前ですが、必ずしも“むずむず”するとは限りません。

患者さんによって症状の感じ方はさまざまで、

  • むずむずする
  • しびれる
  • ピリピリする
  • 足がほてる
  • 熱く感じる
  • 焼けるような感じがする
  • 虫が這う感じ
  • 引っ張られる感じ
  • なんとも言えない不快感

などと表現されます。

症状は足に出ることが最も多いですが、

  • 背中
  • ベッドに接している部分

などに症状が出ることもあります。

また、

  • 座っている時
  • 横になっている時
  • 映画館や飛行機など長時間動けない時

に悪化しやすく、

歩いている時や足を動かしている間は気にならないことが多いのが特徴です。


原因は?

鉄不足(鉄欠乏)

むずむず足症候群で最も重要な原因の一つです。

特に女性では、

  • 月経
  • 妊娠
  • 偏った食事

などによって鉄不足になることがあります。

血液検査で貧血がなくても、体内の鉄の貯蔵量を示す「フェリチン」が低下している場合があります。


パーキンソン病

パーキンソン病では、むずむず足症候群を合併することがあります。

ドーパミンという神経伝達物質が関係していると考えられており、一般の方より頻度が高いことが知られています。

パーキンソン病について詳しくはこちら


腎不全

慢性腎臓病や透析を受けている方では、むずむず足症候群がみられることがあります。


妊娠

妊娠中に一時的に症状が出ることがあります。

多くの場合は出産後に改善します。


原因が見つからない場合もある

検査を行っても明らかな原因が見つからないことも少なくありません。

これを特発性むずむず足症候群と呼びます。


MRIは必要?

患者さんからは、

  • 脳梗塞ではないでしょうか?
  • 脳腫瘍ではないでしょうか?
  • 頭のMRIを撮った方が良いですか?

と相談されることがあります。

しかし、むずむず足症候群そのものによって頭部MRIに異常が見つかることはほとんどありません。

そのため、典型的な症状の場合はMRIを撮影せずに診断することも少なくありません。

むずむず足症候群は、画像検査ではなく問診が非常に重要な病気です。

ただし、

  • 手足の力が入りにくい
  • 歩きにくい
  • 感覚障害がある
  • 症状が片側だけに強い

などの場合には、別の神経疾患が隠れていないか検査を行うことがあります。


診断はどうする?

むずむず足症候群は、症状の特徴から診断することが多い病気です。

必要に応じて、

  • フェリチン
  • 貧血の有無
  • 腎機能
  • 糖尿病

などを調べます。


治療方法

鉄不足がある場合

フェリチンが低い場合には鉄剤による治療を行います。


生活習慣の改善

  • 睡眠不足を避ける
  • 適度な運動を行う
  • アルコールを控える

ことで症状が軽くなる場合があります。


薬物治療

症状が強い場合には薬による治療を行います。

代表的な治療薬として、

  • レグナイト®
  • リボトリール®(ランドセン®)
  • ビ・シフロール®
  • ニュープロパッチ®

などがあります。

症状や年齢、持病に応じて治療薬を選択します。


こんな時は受診しましょう

  • 夜になると足が気持ち悪くて眠れない
  • 足を動かさないと落ち着かない
  • 症状が続いている
  • 睡眠不足になっている

このような場合は脳神経内科への相談をおすすめします。


まとめ

  • むずむず足症候群は夜に悪化する足の不快感が特徴
  • むずむず以外に、しびれやほてり、熱感として感じることもある
  • 足を動かすと楽になる
  • 鉄不足やパーキンソン病、腎不全などが関係することがある
  • MRIで異常が見つかることはほとんどなく、問診が重要
  • 治療によって改善できることが多い

夜になると足の違和感で眠れない場合は、むずむず足症候群の可能性があります。一人で悩まず、脳神経内科に相談してみましょう。

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神経内科専門医・総合内科専門医
はじめまして。「脳と神経の相談室」を運営している女医です。 神経内科専門医・総合内科専門医として15年以上診療に携わっています。 外来でよくいただく質問を中心に、しびれ、頭痛、めまい、認知症などについて、専門的な内容をできるだけわかりやすく解説します。 不安を少しでも減らし、受診のきっかけになるような情報発信を心がけています。
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