後頭神経痛とは?後頭部がビリッと痛む原因を神経内科専門医が解説
はじめに
後頭部に「ビリッ」「ピリッ」と電気が走るような痛みを感じたことはありませんか?
頭痛だと思って受診される方も多いのですが、実際には頭痛ではなく神経の痛みである「後頭神経痛」のことがあります。
片頭痛や緊張型頭痛とは原因や治療法が異なるため、特徴を知っておくことが大切です。
後頭神経痛とは?
後頭部の感覚を担当する神経(大後頭神経、小後頭神経など)が刺激されることで起こる神経痛です。
首の付け根あたりを押すと痛みが誘発されることもあり、その場所から頭頂部に向かって電気が走るような痛みが広がることがあります。
患者さんからは、
- ビリッと電気が走る
- ピリピリする
- 髪の毛を引っ張られたように痛い
- 頭頂部まで痛みが走る
などと表現されることがよくあります。
後頭神経は首から頭へ向かう神経の通り道に沿って走っているため、その経路に沿って痛みが広がるのが特徴です。
特徴
- 後頭部や耳の後ろが痛む
- 電気が走るような鋭い痛み
- 数秒〜数分でおさまることが多い
- ピリピリ、チクチクした痛み
- 髪をとかすだけで痛むことがある
- 首を動かすと悪化することがある
どんな人に多い?
- 長時間のデスクワーク
- スマートフォンをよく使う
- 肩こりや首こりが強い
- 頸椎症がある
- ストレスや疲労が続いている
片頭痛との違い
後頭神経痛
- 電気が走るような痛み
- 数秒〜数分で治まることが多い
- 後頭部中心
- 吐き気は少ない
片頭痛
- ズキズキする拍動性の痛み
- 数時間〜数日続く
- 光や音がつらい
- 吐き気を伴うことが多い
緊張型頭痛との違い
緊張型頭痛は頭全体が締め付けられるように痛みます。
一方、後頭神経痛は特定の場所に鋭い痛みが走るのが特徴です。
原因
首や肩の筋肉の緊張
最も多い原因です。
筋肉のこりによって神経が刺激され、痛みが起こります。
頸椎症
加齢に伴う頸椎の変化によって神経が刺激されることがあります。
帯状疱疹
発疹が出る前から痛みだけが出ることがあります。
まれな原因
- 頭蓋内病変
- 頸髄病変
- 腫瘍
- 血管病変
どんな検査をする?
典型的な場合は診察だけで診断できることもあります。
以下のような場合にはMRI検査を検討します。
- 症状が長く続く
- 神経症状を伴う
- 初めての強い痛み
- 診断がはっきりしない
MRIを撮っても異常がなく、「実は後頭神経痛だった」という方は少なくありません。
治療
生活改善
- 首や肩を温める
- 長時間の同じ姿勢を避ける
- ストレッチを行う
- デスクワーク時の姿勢を見直す
薬物療法
後頭神経痛は神経障害性疼痛の一種であるため、一般的な痛み止めが効きにくいことがあります。
アセトアミノフェンやNSAIDsで改善する場合もありますが、十分な効果が得られないことも少なくありません。
そのため、
- プレガバリン(リリカ)
- ミロガバリン(タリージェ)
- クロナゼパム(ランドセン・リボトリール)
など、神経障害性疼痛に使用される薬が有効なことがあります。
神経ブロック
痛みが強い場合や薬で改善しない場合には、後頭神経ブロックが有効なことがあります。
こんな症状があれば早めに受診を
以下の場合は後頭神経痛以外の病気も考えます。
- 突然の激しい頭痛
- 手足の麻痺
- ろれつが回らない
- 意識障害
- 発熱を伴う頭痛
このような場合は早めに医療機関を受診しましょう。
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まとめ
- 後頭神経痛は頭痛ではなく神経の痛み
- 首の付け根から頭頂部へビリッと痛みが走ることがある
- 首こりや肩こりが関係することが多い
- 一般的な痛み止めより神経障害性疼痛の薬が有効なことがある
- 神経症状を伴う場合は早めの受診が必要
後頭部の電気が走るような痛みが続く場合は、脳の病気だけではなく後頭神経痛の可能性も考えてみましょう。
