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足がつる原因は?夜中のこむら返りは病気のサイン?神経内科専門医が解説

脳と神経の相談室

はじめに

  • 夜中に突然足がつって飛び起きた
  • ふくらはぎが痛くて動けない
  • 最近足がつる回数が増えた
  • 病気が隠れていないか心配

足がつる(こむら返り)は誰にでも起こる症状ですが、頻繁に繰り返す場合は病気が隠れていることがあります。

この記事では、足がつる原因や受診の目安について神経内科専門医がわかりやすく解説します。

足がつるとは?

足がつるとは、筋肉が突然強く収縮し、自分の意思では元に戻せなくなる状態です。

特に

  • ふくらはぎ
  • 足の裏
  • 太もも

に起こりやすく、強い痛みを伴います。

医学的には「有痛性筋けいれん」と呼ばれます。

夜中に足がつるのはなぜ?

夜中のこむら返りは珍しい症状ではありません。

原因として

  • 睡眠中の脱水
  • ふくらはぎが縮んだ姿勢になること
  • 加齢による筋肉量低下
  • 妊娠
  • 薬の影響

などが考えられています。

特に高齢者では夜間のこむら返りはよくみられます。

寝る前のストレッチや十分な水分補給で改善することがあります。

足がつる主な原因

① 脱水

最も多い原因のひとつです。

汗をかいた日や寝ている間の水分不足で起こります。

特に

  • 高齢者
  • 夏場
  • 発熱時
  • 運動後

は注意が必要です。

② ミネラルバランスの変化

筋肉の収縮には

  • マグネシウム
  • カリウム
  • カルシウム

などが関係しています。

下痢や発汗、食事内容の偏りなどによってバランスが崩れると足がつりやすくなります。

③ 加齢

年齢とともに筋肉量が減少すると足がつりやすくなります。

高齢者では夜間のこむら返りは珍しくありません。

④ 運動による筋肉疲労

長時間の歩行や運動の後に起こることがあります。

マラソンや登山の後によくみられます。

⑤ 妊娠

妊娠中は足がつりやすくなることが知られています。

原因として

  • 体重増加による筋肉への負担
  • 血流の変化
  • ミネラルバランスの変化
  • むくみ

などが考えられています。

特に妊娠後期に多くみられます。

⑥ 薬の影響

薬の影響で足がつることがあります。

代表的なものとして

  • 利尿薬
  • スタチン(コレステロールを下げる薬)
  • SGLT2阻害薬
  • 気管支拡張薬

などがあります。

薬を飲み始めてから症状が出た場合は主治医へ相談しましょう。

病気が原因で足がつることもある

糖尿病

糖尿病による末梢神経障害で

  • 手足のしびれ
  • 感覚低下
  • 足のつり

が起こることがあります。

👉 手足のしびれについて詳しくはこちら

腰部脊柱管狭窄症

神経が圧迫されることで

  • 足の痛み
  • しびれ
  • こむら返り

が起こることがあります。

高齢者に多い病気です。

パーキンソン病

パーキンソン病では筋肉のこわばり(筋強剛)により足がつることがあります。

👉 パーキンソン病について詳しくはこちら

腎臓病・透析

腎機能が低下すると体液や電解質のバランスが乱れ、足がつりやすくなります。

特に透析患者さんでは治療中や夜間にこむら返りが起こることがあります。

神経や筋肉の病気

頻度は高くありませんが、

  • ALS(筋萎縮性側索硬化症)
  • 末梢神経障害
  • 筋ジストロフィー
  • 多発筋炎・皮膚筋炎などの炎症性筋疾患

でも足がつることがあります。

特に

  • 力が入りにくい
  • 階段が上りにくい
  • 立ち上がりにくい
  • 手を上げて髪を洗いにくい

などの症状を伴う場合は医療機関へ相談しましょう。

👉 力が入らない症状について詳しくはこちら

足がつるとALSですか?

足がつる症状だけでALSであることはまれです。

ALSでは足のつりに加えて

  • 力が入りにくい
  • 手先が使いにくい
  • 筋肉がやせてくる

などの症状を伴うことが一般的です。

足がつるだけで過度に心配する必要はありません。

マグネシウム不足は関係する?

筋肉の働きにはマグネシウムが関係しています。

マグネシウムを多く含む食品として

  • ナッツ類
  • 大豆製品
  • 海藻類
  • ほうれん草

などがあります。

一方で、血液検査でマグネシウムが正常でも足がつることは珍しくありません。

また、便秘薬として使用される酸化マグネシウムは吸収率が高い薬ではなく、足のつりに対して処方されることは一般的ではありません。

まずは食事からマグネシウムを摂取することをおすすめします。

足がつったときの対処法

ゆっくり筋肉を伸ばす

ふくらはぎがつった場合は、足先をゆっくり手前に引き寄せるようにして筋肉を伸ばしましょう。

無理に力を入れるとかえって悪化することがあります。

水分補給

脱水が疑われる場合は十分な水分補給を行いましょう。

温める

筋肉を温めることで症状が改善することがあります。

寝る前のストレッチ

夜間のこむら返りを繰り返す方では、寝る前にふくらはぎのストレッチを行うことで予防効果が期待できます。

芍薬甘草湯が使われることも

足が頻繁につる場合、漢方薬の「芍薬甘草湯」が使われることがあります。

比較的即効性があり、こむら返りに対してよく処方される漢方薬です。

ただし、

  • むくみ
  • 血圧上昇
  • 低カリウム血症

などの副作用が起こることがあるため、長期間使用する場合は医師へ相談しましょう。

何科を受診すればよい?

まずは

  • 内科
  • 整形外科
  • 脳神経内科

のいずれでも相談できます。

特に

  • しびれ
  • 力が入りにくい
  • 歩きにくい
  • ふるえ

などの神経症状を伴う場合は脳神経内科が適しています。

👉 歩きにくい・ふらつく症状について詳しくはこちら

歩きにくい・ふらつく原因は?脳梗塞やパーキンソン病との関係を神経内科専門医が解説

まとめ

足がつる原因として最も多いのは脱水や筋肉疲労ですが、糖尿病や神経の病気が隠れていることもあります。

特に頻繁に繰り返す場合や、しびれや筋力低下を伴う場合は医療機関を受診しましょう。

足がつるだけでALSなどの重い病気であることはまれですが、不安な症状が続く場合は早めに相談することが大切です。

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神経内科専門医・総合内科専門医
はじめまして。「脳と神経の相談室」を運営している女医です。 神経内科専門医・総合内科専門医として15年以上診療に携わっています。 外来でよくいただく質問を中心に、しびれ、頭痛、めまい、認知症などについて、専門的な内容をできるだけわかりやすく解説します。 不安を少しでも減らし、受診のきっかけになるような情報発信を心がけています。
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