そのめまい、大丈夫?危険なめまいと様子を見てよいめまいの違い
こんにちは。
脳神経内科専門医として日々診療していると、「めまい」を主訴に受診される方は非常に多くいらっしゃいます。
めまいと一言でいっても、
- 天井がぐるぐる回る
- ふわふわする
- まっすぐ歩けない
- 立ち上がったらクラッとする
- 目の前が真っ白になる
- 目の前が真っ暗になる
など症状はさまざまです。
原因も耳の病気だけではありません。
脳梗塞などの脳の病気、血圧の下がりすぎ、不整脈などの循環器疾患が隠れていることもあります。
今回は危険なめまいと比較的よくみられるめまいについて解説します。
めまいには大きく3種類ある
回転性めまい
自分や周囲がぐるぐる回っているように感じるめまいです。
典型的には、
朝起きた瞬間に天井がぐるぐる回る
という症状です。
原因として最も多いのは良性発作性頭位めまい症(BPPV)です。
40代以降に増えますが、特別なきっかけがなくても発症します。
また、
- 激しく転倒した後
- 交通事故などの頭部外傷後
に起こることもあります。
浮動性めまい
ふわふわする、雲の上を歩くような感じと表現されるめまいです。
原因としては、
- 軽い末梢前庭障害
- 薬の副作用
- サルコペニアによるふらつき
- 脳梗塞などの中枢神経疾患
などがあります。
立ちくらみ
急に立ち上がった時などにクラッとする症状です。
特に
- 食後
- 排尿後
- 排便後
- 入浴後
に起こりやすくなります。
原因としては、
- 脱水
- 降圧薬の効きすぎ
- パーキンソン病などによる自律神経障害
などがあります。
一般に言われる「自律神経失調症」とは異なり、実際に血圧調節機能が障害されている状態です。
目の前が真っ白になる場合は血圧低下によることが多くあります。
一方で、目の前が真っ暗になって意識を失う場合は、立ちくらみではなく失神です。
失神では、
- 不整脈
- 心疾患
など循環器の病気が隠れていることがあり注意が必要です。
最も多いのは良性発作性頭位めまい症(BPPV)
めまい外来で最も多い病気です。
耳の中にある「耳石」がずれることで起こります。
特徴として、
- 寝返りを打った時
- 起き上がった時
- 上を向いた時
など頭を動かした瞬間に症状が出ます。
めまいは数十秒から1分程度で改善することが多いですが、
- 吐き気
- 嘔吐
を伴うことも少なくありません。
また、一度治っても再発を繰り返すことがあります。
こんな症状があれば救急受診を
次の症状を伴う場合は早めの受診をおすすめします。
- 手足のしびれや麻痺
- ろれつが回らない
- 物が二重に見える
- 強い歩行障害
- 意識障害
- 激しい頭痛
- 激しい嘔吐
特に脳梗塞や脳幹・小脳の病気では、めまい以外の神経症状を伴うことがあります。
脳梗塞でもめまいは起こる
脳梗塞というと手足の麻痺を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、小脳や脳幹の脳梗塞では、めまいが主症状になることがあります。
特に、
- 真っ直ぐ歩けない
- 支えがないと立てない
- 症状が悪化している
場合は注意が必要です。
めまいが続くときは何科を受診する?
同じような回転性めまいを繰り返している場合や、
- 耳鳴り
- 難聴
- 耳の詰まった感じ
を伴う場合は耳鼻咽喉科が適しています。
一方で、
- 人生で初めて経験する強いめまい
- 今までにないタイプのめまい
- 手足のしびれを伴う
- ろれつが回らない
- 歩きにくい
場合は脳神経内科や脳神経外科の受診をおすすめします。
また、
- 失神した
- 動悸を伴う
- 不整脈を指摘されている
場合は循環器内科での評価が必要なこともあります。
まとめ
めまいの原因は耳だけではありません。
脳の病気、血圧の異常、不整脈などが隠れていることもあります。
特に、
- 手足の麻痺
- ろれつ障害
- 強い歩行障害
- 激しい嘔吐
- 意識障害
を伴う場合は早めに受診しましょう。
不安な場合は自己判断せず、医療機関に相談してください。
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めまいの原因は耳の病気だけでなく、脳や血管の病気が隠れていることもあります。
