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首の痛みや後頭部痛に要注意!椎骨動脈解離とは【神経内科専門医が解説】

脳と神経の相談室

突然の首の痛みや後頭部の頭痛が起こり、その後にめまいやふらつき、ろれつ障害などが出現することがあります。

その原因の一つが椎骨動脈解離(ついこつどうみゃくかいり)です。

比較的若い人にも起こることがあり、脳梗塞の原因になることもあります。

この記事では、椎骨動脈解離の症状や原因、検査、治療についてわかりやすく解説します。


椎骨動脈解離とは?

首の骨の横を通る「椎骨動脈」の壁が裂けてしまう病気です。

血管の壁に傷がつくことで血液が入り込み、

  • 血管が狭くなる
  • 血栓(血の塊)ができる
  • 脳梗塞を起こす

ことがあります。

また、椎骨動脈解離や頸動脈解離はまとめて頸部動脈解離と呼ばれます。

解離には、

  • 脳梗塞を起こしやすいタイプ
  • 解離性動脈瘤を形成し、くも膜下出血を起こしやすいタイプ

があり、どちらも注意が必要です。

脳梗塞の原因としては頻度は高くありませんが、比較的若い世代の脳梗塞では重要な原因の一つです。


こんな症状に注意

突然の後頭部痛

最も多い症状です。

  • 首の付け根
  • 後頭部
  • 耳の後ろ

などに痛みが出ます。

「今まで経験したことがない痛み」

「急にズキッと痛くなった」

と表現されることもあります。


首の痛み

頭痛よりも首の痛みが目立つ場合もあります。

  • 寝違えたような痛み
  • 首を動かすと痛い
  • 首の片側だけ痛い

などの症状がみられます。


脳梗塞の症状

椎骨動脈解離でできた血栓が脳の血管を詰まらせると脳梗塞を起こします。

特に脳幹や小脳の脳梗塞を起こしやすく、

  • 強いめまい
  • ふらつき
  • 吐き気・嘔吐
  • ろれつが回らない
  • 飲み込みにくい
  • ものが二重に見える

といった症状が現れることがあります。

「めまいだから耳の病気だと思ったら脳梗塞だった」というケースもあります。


原因は?

はっきりした原因がわからないこともありますが、

  • 首を強くひねる
  • スポーツ
  • ゴルフ
  • テニス
  • くしゃみ
  • 整体やカイロプラクティック

などをきっかけに発症することがあります。

ただし、何もきっかけがなく発症することも珍しくありません。


整体やマッサージは危険?

椎骨動脈解離との関連が指摘されています。

頻度は高くありませんが、

整体や首の矯正のあとに

  • 強い後頭部痛
  • 首の痛み
  • めまい
  • 神経症状

が出現した場合には早めの受診が必要です。


どうやって診断するの?

MRI・MRA検査

最も重要な検査です。

  • 血管の狭窄
  • 閉塞
  • 壁内血腫

などを確認します。

また椎骨動脈解離では、まれに解離した部分が膨らんで解離性動脈瘤を形成することがあります。

そのため、脳梗塞の有無だけでなく、動脈瘤ができていないかどうかも含めて経過観察を行います。


治療

症状や画像所見によって治療方針が異なります。

脳梗塞を伴う場合には、

  • 抗血小板薬
  • 抗凝固療法

が行われることがあります。

また、解離した血管が膨らんで動脈瘤を形成していないかを確認するため、定期的にMRIやMRAで経過をみていきます。

多くの場合は数か月かけて自然に改善します。


こんな時はすぐ受診

  • 突然の後頭部痛
  • 強い首の痛み
  • めまいが続く
  • まっすぐ歩けない
  • ろれつが回らない
  • 飲み込みにくい
  • ものが二重に見える

このような症状がある場合は、脳神経内科または救急外来を受診しましょう。


まとめ

椎骨動脈解離は首の血管に傷がつくことで起こる病気です。

突然の後頭部痛や首の痛みで始まり、脳幹や小脳の脳梗塞を起こすことがあります。

また、解離性動脈瘤を形成し、くも膜下出血につながることもあります。

単なる肩こりや寝違えと思い込まず、めまいやふらつき、ろれつ障害などを伴う場合には早めに医療機関を受診しましょう。


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神経内科専門医・総合内科専門医
はじめまして。「脳と神経の相談室」を運営している女医です。 神経内科専門医・総合内科専門医として15年以上診療に携わっています。 外来でよくいただく質問を中心に、しびれ、頭痛、めまい、認知症などについて、専門的な内容をできるだけわかりやすく解説します。 不安を少しでも減らし、受診のきっかけになるような情報発信を心がけています。
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